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1~2月のおまかせ料理 (2022年)


本当にすごく良いコース料理ができました!色々と知っていただきたくて説明文を書いているうちに、今回もだいぶ長くなってしまいました!でも少しお料理を作るプロセスの裏側が垣間見られて面白いと思います!

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若大将からの一言

今回のお料理のテーマは「伝統料理をアップデートする」です。

甘鯛の蕪蒸し、太刀魚の崩し吸い物、御狩場焼きが、その結果です!面白いお料理ができましたので、ぜひ説明を読んでみてください。

実は、今年寿司ふじは創業46周年なんです。キリの良い45周年を、大大将の加齢に伴う病気(今はお医者さん、看護婦さんおかげで回復!)などでバタバタしており忘れてしまっていた。こんなにも長く寿司ふじを愛していただいたお客様に喜んでもらおうと、気合を入れまくったお料理を作りました!

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コース内容(一部)をご紹介

●白焼き対決!あっさりモロコvsこってり鰻
●一匹まるまる甘鯛を使った、かぶら蒸し
–>白魚の飯蒸しカラスミかけに変更します(2022/2/14現在)
●寿司ふじ流! 秋田伝統料理 御狩場焼き
●太刀魚の崩し吸い物 もしくは鹿児島黒牛のステーキ with行者ニンニク
●50年の歴史 大大将の寿司
他3品

注)お料理の一部は仕入れの関係で変更する可能性があります。特に、質の良い甘鯛の入荷が不安定ですので、ご了承くださいませ。

お狩場焼きの鴨はお選びいただけます。
11,000円(税込12,100円)には、合鴨のお狩場焼きがつきます。これは鴨専門店である、大正時代創業の鳥白本店様より取り寄せた合鴨。クセのないほうがよければ合鴨、ジビエがお好きでしたら以下の青首鴨がおすすめです。優劣というより好みですね。こちらには内臓はお出ししません。

14,000円(税込15,400円)には、シベリアより飛来した天然の青首鴨です。ちなみに3,000円アップしてますが、そのまま原価上乗せです。天然鴨は値段のタグを見ると、いつも二度見してしまう値段です!ご注文は、4名様単位でおねがします。お狩場焼きの写真を下に載せておりますが、青首鴨の写真です。

お好みに合わせて追加できます
●しみじみ旨いの最高到達点 フグの白子焼き(+1500円 1人前)
●創業50年の結論 カニを一番美味しく食べる名物料理(+3000〜4000円 1人前 お値段変動します)
味は究極なので激しくお薦めですが、正直だいぶお値段が跳ね上がってしまいますので気が引けます。。。

●白焼き対決!あっさりモロコvsこってり鰻

冬のモロコは旨い!モロコは養殖もされているようですが、滋賀県人でしたらぜひ琵琶湖の天然物を!!

そうとくれば、寿司ふじ名物の白焼きモロコ!川魚はあっさりして、独特の旨さがありますね。ただ、今年は45+1周年。そのまま出しても面白くないかな?寿司ふじに来ていただけるなら、ワクワクしてもらえる料理を食べていただこう!と考えました。

そこで閃いたのが、鰻の白焼きとの対決あっさりモロコとコッテリした旨い脂を持つ鰻。対極同士の味比べをぜひ!


 

●一匹まるまる甘鯛を使った、かぶら蒸し

一匹まるまる頭から尻尾まで使った珍しい「若狭ぐじのかぶら蒸し」。ポイントは2つ。選抜物の甘鯛と、一匹丸々使って出汁を取った餡!

<<甘鯛>>
「若狭ぐじ」という、選抜ブランド食材!甘鯛は、傷みやすいので網でとったものではなく、釣りもので。さらに、一定以上の大きさで、脂が乗っている個体のみ名乗ることを許された物です。

<<一匹丸々使った餡>>
甘鯛のかぶら蒸しは伝統的なお料理で、作り方も確立しています。今回の若大将のチャレンジは、この伝統の作り方や味を一歩前に進める、というものだったのですが、これがなかなか難しい。カブの種類を変えてみたり、具を変えてみたりしましたが、いまいちピンときませんでした。

ですがある時、若大将はハッと気づきました。”甘鯛”のカブ蒸しと言っても、甘鯛の要素って具の一種類として入っているだけじゃないか!通常カツオや昆布で出汁を取り、とろっとした餡を作りますが、これを甘鯛の頭や骨でとったらどうだろうか? この考え方はビンゴ!頭と骨をじっくり焼き(写真)、それから出る出汁は、甘鯛特有の旨味が詰まったものでした。ものすごく手間をかけただけお料理は美味しくなる、その一例ですね。

  

 

●寿司ふじ流!秋田伝統料理 御狩場焼き」

写真は天然青首鴨です。

「鴨の旨さを伝えたい!!」あまり食卓に上がらない鴨ですが、本当に旨いんです!どうしたら美味しさを伝えられるか?色々な文献や市場での聞き込みの末、秋田に「御狩場焼き」という伝統料理があることを知りました。元々は、お殿様が鴨や雉などを狩る場所「御狩場」で、仕留めたものをその場で食べた料理に由来するようです。その際、味の決め手は「山椒味噌」であったそうです。ここでは、鴨と山椒味噌について説明させてください。写真は天然青首鴨です。

<<鴨について>>
(11,000円コース)「鳥白本店さんの合鴨」を使います。鳥白本店さんは、鴨のメッカである大阪の鴨屋さんです。ではなぜ大阪なのか?それは豊臣秀吉が鴨が大好きで、飼育を奨励しただとか。現在では鴨の専門店は3軒ほどになってしまったそうですが、その生き残った一軒が鳥白本店さんです。お話を直接させていただいたところ「とにかく良い食べ物で育てて、リラックスできる環境で育てることでこの旨い鴨肉が出来上がる」とのことです。青首鴨とは違い、内臓などはお出ししておりません。

(13,000円コース)天然青首鴨は、シベリアから飛来して、長い旅でお腹をペコペコに減らして、米所の新潟で米を食べていたところを捕まえられた鴨です。日本の色々な場所で捉えられますが、特に新潟がもっとも脂がのっており、旨いという結論に寿司ふじではなりました。
 

<<山椒味噌について>>
若大将が色々なところの山椒味噌を取り寄せて、味を見てみました。どれも美味しく、田楽味噌をベースとした味でした。ですが、若大将は考えました。昔はこんな洗練された雑味や渋みのない味噌ではなかったはずだ(ここは妄想)。ないなら自分で理想の古臭い味噌を作ってやろうではないか!!そこで、色々な味噌を取り寄せ、調合を行いました。その結果、3つの決め手となる材料に辿り着きました。麹がたっぷり入った味噌、八丁味噌(雑味と渋みがでます)、10年ものの大古酒の味醂(良い感じのコクが出ます!)。結果、とても良いものができました!さらに、寿司ふじ特製の山椒。こんな山椒の使い方があったのか!と驚いてもらえるかなと思います。是非是非、答えは寿司ふじにて!

さらに、大根おろしと醤油でも食べていただきます。こちらはこちらで、鴨の旨味を味わうのにうってつけです!

<<大大将が考案した食べ方>>
鴨を食べるときは、ネギが一番、激しく同意です!通常、一緒に食べる時には、ぶつ切りにした筒状のネギを使い、それに鴨の旨い脂を吸わせます。ここに大大将は「これがベストな食べ方なのか?いやそうではない」そう考えました。そこで考案した食べ方が、ほそく切った白髪ネギで食べることです。これで余すことなく旨みを吸わせ、食べられるんです。さすがキャリア50年は伊達ではないです。 

ちなみに、鴨の脂は、栄養の宝庫です!不飽和脂肪酸、鉄分、ビタミンB2などの素晴らしいものなのです!胃もたれもしにくいんです!!

御狩場焼きに関しては、山椒味噌と食べ方が本来ものとガラッと変わっています!ですので「寿司ふじ流 御狩場焼き」というのが正しい言い方ではないかと思います!

 

 

●太刀魚の崩し吸い物

伝統料理をアップデートする、そう自分への課題を課したもののどうすれば良いのか、良いアイディアがポンポンと浮かぶこともなく、少し後悔したそうです(若大将談)。

しかし追い込むと色々とアイディアが出てくるもので、酒係と話し合いの中で、一つの方向性が見えてきました。それは、誤解を恐れずに言えば「あえて未完成の料理をお出しする」ということです。

そこで若大将が閃いたのは、吸い物です。「(若)吸い物のお出汁をあえて未完成でお出しして、お椀の具材を「崩し」た時に初めて完成するようなものはどうだろうか?」「(酒係)それ行こう!ほんならこれは、二つの意味で「崩し」やな。具材を崩すということ、いつものお椀のスタイルと違う崩したスタイルってことで。そしたら容器も木製の椀ではなく、陶器にしようか」

その結果、出来上がったのはこの吸い物です。まずはお出汁だけを飲んでみてください。昆布が効いているお出しですが、何か足りないと感じると思います。それからぜひ、具材を崩して味わってください。ガラッと雰囲気が変わり吸い物が完成します!味はもとより、面白い食べ方ですので、楽しんでいただけると確信しております!

 

 

最高峰鹿児島黒牛の希少部位を使ったステーキ with 行者ニンニク

注意)もし行者ニンニクが入りましたら、太刀魚の崩し吸い物の代わりにお出しします。

日本一に輝いたこともある最高峰鹿児島黒牛、最高A5ランクの牛のカイノミという部分(2~3kgしか取れない希少肉。バラとヒレの間の部位)を、九州から送っていただいているのですが、確かにこのサシの入り具合は素晴らしい!実際に食べてみると、柔らかさはヒレ肉、味は濃い。

しかし、このお料理には影の主役がいるのです。そいつは、今の時期しか手に入らない「行者ニンニク」です!修行中の僧侶がこれを食べて体力を回復させたと言われる行者ニンニク。旨いだけでなく、栄養も満点でございます!この行者ニンニク、タネを巻いてから5年も待たなければ収穫できないという、かなり焦らしてくる野菜なんです!

北海道や北の方から輸送するため、市場に入荷される日の方が少ないとのこと。お正月前に市場で聞いみたのですが、去年の年末は一度しか入ってきていないようです。

 

 

●50年握り続けた大大将の寿司

<<一例。日によって変わります>>

寿司を握り続けて50年の大大将の技術をお楽しみください。お客様のお腹の具合を見せさせていただきお出しします。日により大きく変わります。

当店のこだわりはシャリです。

(1)新米を使っていること。普通は、米の形をしっかりさせたいので古米を使うのですが、新米の方が噛んだ時の柔らかな風味を大切にしたいので、寿司ふじでは、浸水時間、水の量、炊き方を工夫して、新米を炊いています。
(2)お客様が寿司を食べられる時間を逆算してシャリを作ります。シャリは出来立てでは本当の美味しさにはなりません。かといって時間が経てば味は落ちます。最も美味しい時間は、出来上がってから2時間〜4時間です。
(3)つや姫一等米を使っています。数年に一回、最も寿司ふじのシャリにふさわしいお米を選ぶため、全国から取り寄せます。昨年、最も良かったつや姫。しかし、かなり炊き加減など苦労しました。その甲斐あって、今までコシヒカリ、日本晴れ、龍の瞳などのお米で出せなかった、柔らかさと旨味を出せるようになりました。

●しみじみ旨いの最高到達点
フグの白子焼き (+1500円)

寿司ふじのお料理の原則は「 脊髄反射で旨い料理」なのですが、その信念を曲げてまでお出ししたいのが「ふぐの焼き白子」です。しみじみ旨いの最高到達点です。天ぷら、蒸しなど色々な食べ方を模索しましたが、焼きが最高です!ほんのり香ばしい香りが食欲をそそります。

お塩にもこだわっております。オーストラリア シャークベイという世界遺産の塩田で作られたミネラルたっぷりの塩で味を整えております。

寿司ふじ名物 カニ料理

寿司ふじの名物カニ料理には、元気な生きたカニが必要です。ですので、VIP待遇でお出迎えさせていただいております。元気すぎて、発泡スチロールの生簀をぶち破らんとする勢いです!

えっ、どんなお料理ですって?それは是非寿司ふじにて。色々なカニの食べ方がありますが、寿司ふじの50年の結論は、これが1番旨い食べ方!

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注意!下のお料理は、御狩場焼きの代わりにお出しできます。

● うなぎのしゃぶしゃぶ

ハモのしゃぶしゃぶではありませんよ!ウナギのしゃぶしゃぶです。

鰻の旬は、実は夏でなく、今から寒くなる時期なんです!ということで出させていただきました。初めてのお客様はすごく驚かれます!そして、「鰻って本当はこんな味だったんだ!」と。

 

注意!下のお料理は、白焼きの代わりにお出しできます。

● わら焼き鰻

寿司ふじ名物のわら焼き鰻。若大将が、どうにかして今ある鰻料理をもっと良いものにしたい!と考えて、作ったお料理。多くのお客様より、絶大な支持をいただいております。遠方からも遥々これを求めて来られるお客様もおられます。

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入手困難な日本酒あります!

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