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5~6月のお料理(45+1周年特別メニュー)

今年は寿司ふじ創業から45(+1)周年になります。+1は、去年が記念すべき45周年記念ということだったのですが、大大将が大病したりで、バタバタしており、気づけば一年が過ぎておりました。

まずは、若大将の気合いの一言をご覧ください。今季も45+1周年に相応しい、やばいお料理が出来ました。


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若大将からの一言

「45(+1)周年祭り」第二弾
今回のテーマは「新しい寿司ふじ」です。ここ数年で新しく始めたお料理を中心に献立を組み立てました。特に5年ほどの間に寿司ふじのお料理は私が中心となり、大きく変化しました。今まで使っていなかった食材や料理法を試し、お料理における新規の軸ができたと思います。

最近よく考えるのですが、寿司ふじは何屋なんだろう?と。もちろん旨いもの屋ではあるのですが、目指すものがそれではこの先面白くないと。これに何か加えれることができれば寿司ふじ独自の物になるに違いないと思いました。昨今は、お客様の目の前でライブ感あふれる割烹を楽しめるお店がありますが(実はこれは割烹の原点回帰でもありますが)、それは寿司ふじの店の構造上難しいです。ではどうすればよいか?長いこと考えた末に一つの考えが浮かびました。それは、寿司ふじをいろいろな体験が楽しめる料理屋にしようと。ということで、下に今季のお料理と共に、こんな面白いことができる!という体験の要約を載せてみました。

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コース内容(一部)をご紹介
●0.03%!マグロの希少部位
「あご肉(+ホホ肉)の炙り」
●背徳感を感じるお料理
「花山椒とA5佐賀牛の貝・カツオ節・鯖節の出汁しゃぶしゃぶ」
●寿司ふじのシャリの進化と真価
「とろけるノドグロの潰し寿司」
●賞味期限は5分!
「ふかふか鰻のうざく」
●やっと季節到来!
「タイラ貝の甘みを楽しむ焼物」
(焼き物は、藁焼き鰻、トロ鰻、白焼き鰻にも変更・追加可能)
●寿司ふじ名物
「いつもの気合いの入った刺身」
●大大将の寿司
他1~2品
注)お料理の一部は仕入れの関係で変更する可能性があります。

今季の特別コースは、この凄い2コース!
11,000円コース (タイラ貝の焼き→鰻の藁焼きに変更可)
12,500円コース(ノドグロ塩釜焼きを追加)

今季の特別コースのお料理の情食帖を5月第2週までには作ります!寿司ふじ玄関にて置いておきます。ご自由にお取りください。

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名物を追加
●鰻の焼き物 (藁焼き鰻、トロ鰻、白焼き鰻)を追加 (+1,000~1,500円 1人前)
●鰻のしゃぶしゃぶ (+1,000~1,500円 1人前)
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●0.03%! マグロの希少部位 「あご肉(+ホホ肉)の炙り」

左はほほ肉、右はあご肉

<<お料理の物語>>
寿司ふじといえば、マグロ。大大将はマグロが花形や!と常々申しております。赤身やトロの部分を中心に京都の市場でもとても良い部分をいただいてはいたのですが、例えば牛肉のように、知られざる部位でとても旨いのがあるのではないか?と考えたのが、このお料理を出すきっかけです。
 
色々と内臓やヒレの部分など、多くの部位を市場関係者に無理を言って譲っていただきました。その結果、「ほほ肉」と「あご肉」が最高であることを発見しました。

特にアゴ肉は、なんと一匹から「50g」しか取れません。マグロ全体で150,000g(150kg)以上ありますので、なんと0.03%しか取れない計算です。笑ってしまうぐらい取れないんです。
 
味は脂がとても乗り、さらに味も濃い。マグロってこんなうまさも隠し持っていたのか!と驚くばかりです。しかも、食感が素晴らしいです。実は筋が入っているが、それを炙ることで、とても柔らかくなり、ちょうど良い食感のアクセントになっています。普通、筋の部分は敬遠されがちですが、あご肉に至っては筋がものすごく良い仕事をしています!これは唯一無二です。

マグロのほほ肉は、「えっ牛肉?」ってなります。特に大切なのは、キハダマグロなどではなく、貴重なクロマグロでないとこの美味しさは味わいないです。まあ、味が濃い。

ちなみに、これはつき出しで出させていただこうと思っています。

●背徳感を感じる 花山椒とA5佐賀牛の貝・カツオ節・鯖節の出汁しゃぶしゃぶ

<<お料理の物語>>
このお料理は「背徳感」たっぷりで食べていただくお料理になっております。旨い肉を食べるためだけに、命の元になる山椒の花と、ものすごい手間暇かけて作った濃厚貝出汁をご用意しました。

●罪深い花山椒
このお料理を出さなければ、山椒の花から種がなり、将来的になん百本もの山椒の木ができる可能性があった、贅沢でもあり罪深くもある食材です。 

花山椒をご存知ない方もおられるかもしれないので、簡潔にご紹介します。よく目にされるのは、山椒の実。。。。こちらは、花というより、蕾。花は、山椒の実ほどピリッとはしません。穏やかな香りで上品です。年に二週間ほどしか取れないほんとにレアな食材です。寿司ふじではしばらく食べられるように、茹でてから真空急速冷凍することで、数ヶ月美味しく食べられるようにしております。

ちなみに、中華料理で使う「花椒(カショウ)」は、花の部分ではなく果皮の部分であり、また日本の山椒とは種類が違う中国の山椒で、全く違うものです。

●一回だけしか使わない濃い貝、カツオ、鯖の出汁
お肉と花山椒を、お鍋の中で一回だけしゃぶしゃぶしていただくために、濃い貝&カツオ&鯖出汁をご用意しました。

これは2年ほど前から構想していた出汁になります。今まで寿司ふじでは貝出汁を使って来なかったのですが、新しく始めた試みです。少し貝独特のエグ味があり、敬遠していたのですが、この花山椒と肉によってエグ味であったものが、逆に美味しさになることに気づき、この料理を作るに至りました。
ただ、どうも出汁しゃぶしゃぶにすると貝の主張が弱くなりました。なかなか難しい味の調整となりましたが、単に貝出汁を強くすること、さらに面白いことにほんの少し甘さを足すことでググッと貝の味が引き立ちました。なんとも人間の味覚というのは面白いものです。
 
●肉の部位は肩ロースが最高
サシがかなり入ったお肉です。昨今、サシの入っていないヒレ肉などが人気です。おそらく、多く食べられるということと、脂を食べているという罪悪感がないからなのかな?と勝手に妄想しています。しかし、もし一枚だけ食べるならガッツリとサシが入った、めちゃくちゃ柔らかい肉の方が絶対美味い!との信念のもとに、A5のブランド牛肉 (一応は佐賀牛を取り扱いますが、京都の市場で他の良いものがあればそちらにします)をお出しします。
罪悪感に浸りながら食べる、ハイカロリーなラーメンが一番旨いというコンセプトに基づいています。

●寿司ふじのシャリの進化と真価「とろけるノドグロの潰し寿司」

<<お料理の物語>>

文字通り、口に入れればとろけるノドグロの脂とほんのり酸味と甘みが効いたシャリ。スパイスのような芽ネギのアクセント。寿司ってこんなふうにも食べられるんだ!という驚きです。

「1日の営業が終わり、まかないの時間は寿司のシャリを使って、シャリカレーを作る」寿司屋あるあるでございます。若大将はシャリカレーを食べている時に「シャリは温めると酸味や甘みが出て味わい深くかること」を発見しておりました。これをなんとかしてお客さんにも味わっていただけないかと考えました。

そこで考えたのが、イタリア料理のリゾット。日本の食材でこのようなものができのではないか?と漠然と若大将は思い付いたようです。シャリの米はほんの少し硬めですし、味が入っている。それにバターのようなオイルの要素と、胡椒やサフランに代わるアクセント的な要素を加えると面白いものが出来上がるのでは?と考えました。

まず、オイルの要素です。ここはやはり魚の脂が良いのではないかと考え、脂を多く蓄えている魚、つまり太刀魚、つぼ鯛、ほっけ、銀むつ、ノドグロなどいろいろな魚を検討しました。結果、銀むつはかなり良い線まで行きましたが、ノドグロの脂が優勝でした。この魚は蒸すとトロけることを知っていたので、蒸しました。すると、シャリにノドグロの脂がコーティングされてものすごく旨い!
 
次にアクセントです。素直に胡椒を振ってみたところ、旨い!ただし、全体的なノドグロとシャリの旨味が感じにくくなってしまいました。生山椒や唐辛子でも同様に良さが感じにくく中々難しいところでした。
 
この時、4月の第三週。「ああ、もう5月が始まってしまう。5、6月のお料理を楽しみにしているお客さんに顔向ができない」。そこで若大将が大大将に相談したところ、最高な答えを用意していました。それが「芽ねぎ」です。これを加えて、食べたところものすごく旨い!単に足し算の旨味ではなく、ノドグロの旨味とシャリの隠れた旨さを引き出す旨さ。
 
こうして、「とろけるノドグロ “蒸し”寿司」は完成しました。。。。
 
と若大将と酒係は考えていたんです。でも最後に大大将がすごいことを言い始めました。「これは寿司の形を保ったままより、混ぜたほうが旨なるぞ。。スプーンで食べてもらってもええんちゃうけ?」と。「いや、ぐちゃぐちゃ潰すって、せっかくの形あるんやから」。まあ、こんな会話があったんですが、若大将が半信半疑でやってみると、まあ流石50年のキャリアはすごいな、という感想に至った次第です。
 
こうして、「とろけるノドグロ “潰し”寿司」が完成しました。。。。

 

●賞味期限5分「ふかふかのうざく」

<<お料理の物語>>
鰻マニアの若大将が、大大将に追い詰められて作ったお料理です(笑)。結果、良いお料理ができたという話です。

若大将がうざく(鰻ときゅうりを合わせ酢などで味付けした冷えた酢の物)の試作品を大大将に食べてもらったところ「味付けはええ。なんかインパクト欲しいな」とお店で出すことを許可してもらえませんでした。漠然とした指摘を受け、途方に暮れる若大将。

酢を梅酢や黒酢にしてみたり、山椒や生姜を効かせてみたり色々と工夫しました。しかし美味しいのですが、お客さんに驚いてもらうには至らないと考えました。
 
ではどうすれば良いか?数週間の沈思黙考の末、もう味では完成しているから、そのほかで勝負すべきでは?と考えました。普通はうざくは、冷たく鰻が硬くなっているお料理として出てくるけど、これをふかふかの鰻にすることでさらに美味しくなるのではないか?その考えは、見事ビンゴ!さらに、写真のように多重の層にすることで、下の部分は土佐酢に浸かってあっさりしていますし、上の部分では土佐酢に浸かっていないので、コッテリした鰻を楽しめます。またキュウリと一緒に食べていただくと、また食感や味も変わります。少なくとも3つの食べ方で楽しめるお料理が出来ました!

普段、うざくといえばお通しで出てくるような即席お料理という印象があると思いますが、これは一球入魂の胸を張れる一品になりました。

やっと季節到来!「タイラ貝の甘みを楽しむ焼物」

<<お料理の物語>>
こちらのお料理は、お客さま自身で色々と炙っていただき、「ほほ〜甘みが引き出されて旨いな〜」と、変化を楽しんでいただくお料理です。素材が最高なのでどんな食べ方でも100点です(もちろん刺身でも食べられます)。お客さまのタイラ貝の食べ方の100点中の100点を見つけていただくお料理です。

こちらは昨年、グルメYouTuberのT-boxさんが来られてから度々お問合せをいただくお料理です。今年もタイラ貝の季節がやってきたのでお出ししました。

タイラ貝は若大将がよく寿司ネタや刺身にするために市場で買っておりました。今回のお料理の始まりは、大大将の気づきからです。冷たくした刺身と常温に戻し寿司ネタにしたタイラ貝を食べた時、常温に戻した時に独特の甘みが出て旨いことに気づきました。最初は個体差なのかな?と考えていたそうですが、貝の温度が甘みを引き出すのかもしれないと考え、同じ貝を半分に切り、冷たいままと常温に戻したものを食べ比べました。そうすると常温の方が甘みがますではないですか!その気づきから、このお料理は生まれました。

多くのお客様が、タイラ貝って甘かったっけ?とおっしゃります。酢の物にしたり、寿司にすると甘みが分からなくなってしまいます。これについて若大将は「タイラ貝はいらんことしたら負けや。俺も誘惑に負けそうやけど、これが一番旨いわ」とのこと。

刺身 寿司ふじ名物「いつもの気合いの入った刺身」

日により内容は変わります

<<お料理の物語>>
京都の中央卸売市場では本当に良い魚が入荷されます。昨今は熟成などが流行っていますが、寿司ふじでは、「魚の生命力溢れる刺身を食べていただきたい」ということから、ご予約がある日の朝に必要な分だけ仕入れに行き、当日のお魚をお出しします。言うは易く行うは難し、京都の市場に馬鹿正直に片道40分かけて本当に毎日のように行きます。若大将曰く「多少古くなっても食べられるしお客さんにわからないかもしれないけど、劣化していると言うことは俺は認識している。だから毎日市場にいくんや」となんか寒めのカッコいいことを言ってます。

時により、中々買うことができない「一番札」の魚も入ることがあります。一番札とは、セリで一番良いとされ高値で取引される個体です。すなわち京滋エリアで一番の魚が寿司ふじにいるときがあるんです。なぜ大津の片隅の寿司ふじでそんな魚が入荷できるかと申しますと、理由は二つ。大大将の代から、約50年も市場関係者と知り合いであること。もう一つは、毎日若大将が市場の方に、コーヒーをあげるからです。まあ、後者の方は別に良い魚がほしいからやっているわけではなく、頑張って朝から仕事をされてる方に差し入れの気持ちでやっているだけらしいのですが、 それが本来の意図とは違う「一番札あるけど持っていくか?(by市場関係者)」につながった、というわけです。

●ノドグロの塩釜焼き (特別コース 12,500円につきます)

<<お料理の物語>>
お問い合わせを多数いただいております!これを食べるために、3回も来ていただいたお客様もいるぐらい旨いです。ぜひ、以下のyoutubeの動画を見てください!! 6:00ぐらいからこのお料理が登場します。https://www.youtube.com/watch?v=QKofJf4LJFo
鯛、ノドグロ、キンキ 、金目鯛、マグロ、牛肉さらにはアワビなどの貝、雲丹までも様々な食材を塩釜にして試しました。その中でもノドグロは最高のうまさ。一夜干しや刺身では味わえない、ノドグロの魅力を引き出す寿司ふじの名物料理です!

●大大将の寿司

具材は大大将の気分で大きく変わります。

<<お料理の物語>>
ここしばらく、巻き寿司を食べていただいたお客様から「人生で食べた寿司で一番旨い!」や「こんな旨いの隠してたんか!人が悪いわ〜」と大絶賛いただき、気を良くした大大将が今季は太巻きで行きたいと,譲りません(笑)。写真はあくまでもイメージ図で、具材はワシに任せてくれ、とのこと。マグロが多く入ってたり、色々やりたいらしいです。握り(3~4貫)もできますが(握り希望の場合は、予約時にお申し付けください)、あまり太巻きは最後のお寿司でやることがないので、今がチャンスです!

<シャリのこだわり>>

(1)ご予約当日に玄米から精米します。寿司ふじ、46年目の大飛躍です!なんと、精米仕立てだと、シャリの美味しさ、特にもちもち感が増すことがわかりました。もう、これ以上ないというほど改良した寿司ふじのシャリでしたが、創業50年を目の前にして、さらなる飛躍しました。ちなみに、通常のお寿司やさんのシャリは、米の形をしっかりさせたいので古米を使うのですが、新米の方が噛んだ時の柔らかな風味が優れています。私たちはそれを大切にしたいので、浸水時間、水の量、炊き方を工夫して新米でシャリを作っています。
(2)お客様が寿司を食べられる時間を逆算してシャリを作ります。シャリは出来立てでは本当の美味しさにはなりません。かといって時間が経てば味は落ちます。最も美味しい時間は、出来上がってから2時間〜4時間です。
(3)つや姫一等米を使っています。数年に一回、最も寿司ふじのシャリにふさわしいお米を選ぶため、全国から取り寄せます。昨年、最も良かったつや姫。しかし、かなり炊き加減など苦労しました。その甲斐あって、今までコシヒカリ、日本晴れ、龍の瞳などのお米で出せなかった、柔らかさと旨味を出せるようになりました。

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●寿司ふじのお料理が1.2倍楽しくなる、寿司ふじの情食帖

情食帖とは、お料理が出来た経緯などを知っていただくことで、お料理をより楽しんでいただくために作成した冊子です。玄関においてありますので、ぜひ持って行ってください。

この冊子は、なぜ今回の特別メニューを作るに至ったかなど、HPの内容に加筆し、さらにマニアックなコラム(今回はタイラ貝の貝殻の中に住まう旨いエビや高級和牛に纏う和牛香についてです)、また来季のお料理の情報を載せた冊子です。

前のvol1は17ページもあり、やりすぎたと思い容量を減らそうとしました。ガンばったんですよね〜。でも執筆中に薄々感じてましたが、19ページに増量されてしまいました。

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追加の寿司ふじ名物料理のご説明

● わら焼き鰻

寿司ふじ名物のわら焼き鰻。若大将が、どうにかして今ある鰻料理をもっと良いものにしたい!と考えて、作ったお料理。多くのお客様より、絶大な支持をいただいております。遠方からも遥々これを求めて来られるお客様もおられます。

● うなぎのしゃぶしゃぶ

ハモのしゃぶしゃぶではありませんよ!ウナギのしゃぶしゃぶです。なぜ世間にはこのような食べ方が少ないか?というと、実は「鰻の骨」に秘密があるのです。鰻はハモと同じく、体に無数の細かい骨があります。普通に食べると骨が邪魔して美味しく食べられません。そこで大大将と若大将はどのようにすれば美味しく、骨を感じずに食べられるか考えました。ハモのように骨ぎりをする方法などを含めて、何度も何度も試作を重ねていき、ついに行き着いたのがこの切り方です。

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